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不妊治療用語集

か行

抗リン脂質抗体とは、自己免疫異常のために出来る自分を攻撃する抗体です。血栓症、習慣流産、不育症などの原因になります。また抗リン脂質抗体が着床時に絨毛細胞に障害を及ぼして、着床障害の原因となることが指摘されています。

抗リン脂質抗体は全身性の自己免疫に分類され、同じような自己免疫疾患では全身性エリテマトーデス(SLE)などがあります。


高インスリン血症とは、血液中のインスリン濃度が慢性的に高値を示す疾患です。高インスリン血症が起こるとアンドロゲン(男性ホルモン)の分泌を増長させて、内分泌に異常をきたして排卵障害の原因となります。

高インスリン血症の原因としては、膵臓におけるインスリンの過剰生産、インスリン分解の遅延、標的臓器での作用の障害などがあげられます。

またインスリンが正常よりも効き目が少ない状態を「インスリン抵抗性」といい、不妊原因の1つ、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では、高インスリン血症とインスリン抵抗性を伴うことが多いと報告されています。

高インスリン血症は糖尿病とも深い関わりがあり、インスリンの過剰な生産が糖尿病発症のきっかけとなることがあります。


女性の体内でアンドロゲン(男性ホルモン)が必要以上に高値を示してしまう疾患です。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では高アンドロゲン血症を伴う頻度が高く、多毛や肥満などの症状をもたらす原因とされています。

アンドロゲンには副腎皮質から分泌されるものと卵巣から分泌されるものがありますが、どちらの過剰分泌であっても排卵障害の原因となります。
アンドロゲン→テストステロン、アンドロステンジオン、DHAなど。


下垂体から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)が高値を示す疾患です。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では、同じく下垂体ホルモンのFSH(卵胞刺激ホルモン)が正常範囲内なのに対してLHの数値が高いことが特徴です。

高LH血症では、慢性的にLHが高いためにない分泌異常となり卵胞が育ちにくいといった排卵障害が起きやすくなります。また高LH血症では排卵するための「LHサージ」が得られない、といった問題も起こります。

LHとFSHの数値を調べるテストに「LH-RH試験」という検査法があります。


原始卵胞とは、産まれた時から持っている赤ちゃんの卵のことです。数に限りがあり、原始卵胞がなくなると閉経します。

産まれたばかりのときは200万個の原始卵胞が存在すると言われています。これが思春期には30万個、そして50歳ぐらいの閉経間際には1000個以下となり卵巣の機能は停止します。


頸管性不妊とは、膣と子宮腔を結んでいる細い場所「子宮頸管」に障害があり、それが原因で不妊となっていることです。子宮頸管は頸管粘液を分泌する場所でもあり、頸管粘液の性状が悪いと精子の進入を阻害します。
頸管性不妊の原因はエストロゲンの分泌が少ないこと、子宮頸管内の炎症、抗精子抗体などが考えられます。


クロミッドとは、排卵誘発剤クロミフェンの商品名。経口製の排卵誘発剤の総合的な名前をクロミフェン製剤といい、その中でもクロミッドはもっとも広く処方されている薬です。クロミフェンにはクロミッドの他にも、セロフェン、オリフェン、フェミロンなどの名前の薬がありますが、これらはどれも同様の効果を持ち、商品名によって薬の効き目に違いがあるわけではありません。

クロミッド錠の効果は、視床下部の脳下垂体に働きかけ卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促します。排卵誘発剤という名前ではありますが、直接的には排卵させる効果よりも卵を成熟させるための薬と考えておけばいいでしょう。

クロミッド錠の副作用として、顔面紅潮感が5.4%、卵巣腫大が2.9%、下腹痛が2.2%、吐き気、嘔吐が2.0%、頻尿、尿量増加が1.5%、その他の頭痛、蕁麻疹、視覚障害、疲労感、神経興奮などが1%未満との報告があります。

腹水などでおなかが腫れてしまう「OHSS(卵巣過剰刺激症候群)」の発症率は0.4~5%程度ですが、そのほとんどは軽症で、重症に陥るということは稀です。また双子などの多胎妊娠の確率は2~5%程度となっています。

またクロミッドを数周期以上に渡り連用すると、頸管粘液の減少、子宮内膜が薄くなるといった「抗エストロゲン作用」の副作用が起きやすくなります。これらの副作用は妊娠する確率を下げてしまいますので、慎重に服用中の経過を見ていく必要があります。
クロミッド錠を服用することによって排卵日が安定します。排卵例の約80%は投与開始後から、「12~14日ごろ」排卵します。卵が十分に成長しているのに自然排卵が難しいときには、hCGという注射で排卵の手助けをすることになります。

クロミッド錠の用量につきましては1錠(50mg)から開始するのが一般的で、月経周期の5日目、あるいは3、4日目から5日間、連続で内服します。卵胞発育が見られない症例では次回から、2錠、あるいは3錠と増量していくことになります。


グルココルチコイドとは、副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンのことです。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では、副腎性アンドロゲン(男性ホルモン)を抑制する目的で、グルココルチコイドが使われるときがあります。

デキサメタゾンを1日2mg、あるいはプレドニゾロン(プレドニン)を1日5mgずつ、連続で服用します。高アンドロゲン血症時の排卵の回復、多毛や肥満などの治療として効果があるとされています。


ゲスターゲン療法とは、「ゲスターゲン剤」を投与することによって、その後の数日の間に人為的に生理を起こさせる治療法です。「注射法」と「経口投与法」とがありますが、一般的には経口のゲスターゲン剤を処方されることが多いようです。

妊娠を望んでいない「無排卵性月経」の人への治療法で、定期的に消退出血を起こすことで通常と同じような月経サイクルを作り出します。

ゲスターゲン剤(プロベラ、ヒスロン、デュファストン、ルトラール、ノアルテン、プリモルトN、ゲスタノン)5~10mgを、5~7日に連続で服用します。そして消退出血が起これば、以降21~23日目から同じようにゲスターゲン剤を5~7日に連続で服用していきます。

妊娠を望んでいる場合でも、排卵が起こらなかった周期に強制的にリセットさせる方法で、ゲスターゲン療法が使われることがあります。


稀発月経とは、月経周期が39日以上のことをいいます。女性の月経周期は25~38日の範囲を正常と考えられていて、月経周期が24日以下と短いことを「頻発月経」といい39日以上と長いことを「稀発月経」と呼んで月経異常とされます。

また今までに1度でも生理があったのに、その後に3ヶ月(90日)以上も生理が来ないことを続発性無月経と呼ぶこともあります。いずれにせよ頻発月経、稀発月経、続発性無月経ともに無排卵のことが多く不妊原因となります。


偽妊娠療法とは、人工的に妊娠してる状態をつくり月経をなくす方法です。偽妊娠療法は主に子宮内膜症の治療として行なわれます。

妊娠中は生理が起こらないことが特徴ですが、「偽妊娠療法」ではそれと同じような状態を作りだします。子宮内膜症では毎月の月経がその症状を悪化させる1つの原因となっています。

そこでエストロゲンとプロゲステロンの混合剤(ピル)を飲み続けることで妊娠したような状態を作り出します。そうすることで生理痛、性交痛、排便痛などの痛みを抑える効果を期待します。しかし偽妊娠療法は病巣の活動を抑制するもので、根治するものではありません。

また偽妊娠療法を長期にわたって治療を続けることで、副作用を伴うことがあります。そこで現在では「偽閉経療法」という別の方法が一般的な治療法です。


基礎体温(Basal body temperature)とは、婦人体温計で毎朝起きたときに測定する方法です。月経周期開始から排卵までは低温相になり、排卵後は高温相を示します。妊娠すると高温相の状態がずっと続きます。


環境ホルモンとは、生殖機能を脅かすとされている、人工的な化学物質を指します。(内分泌攪乱化学物質) 精子の奇形率や卵巣癌にも影響があり、不妊とも大きな関係があるとされています。

不妊においての環境ホルモンの影響は、生殖能力を低下させる可能性があるということです。とくに精子の奇形率や運動能力は「環境ホルモン」が大いに関係していると考えられています。

不妊の予防としましては、性感染症(STD)、肥満、加齢、喫煙、飲酒、薬物常用とそれに伴う職業などが近年とくに取り上げられています。


カリクレイン療法とは、男性不妊の内分泌に対する薬物療法です。カリクレイン錠剤を服用することで精子の状態をアップを期待します。

カリクレインは蛋白質分解酵素の一種で、生殖腺にも存在して精子の運動性や精子形成へ関与していると考えられています。カリクレインを内服することで、精子濃度、精子運動性などの改善が報告されています。

男性不妊の非内分泌療法剤としましては、カリクレインの他に、酵素剤のATP(アデホス)、Coenzyme Q10(ノイキノン)、ビタミン剤のビタミンB12(メチコバール)、葉酸(フォリアミン)、抗酸化剤のビタミンE(ユベラ)、ビタミンC(シナール)、グルタチオン(タチオン)、微量元素の亜鉛、セレンなどがあります。

この外にもカルニチン製剤のLカルニチン、アセチルLカルニチンがあり、漢方薬では「補中益気湯」「八味地黄丸」「牛車腎気丸」「柴胡加竜骨牡蛎湯」などがあげられます。


過排卵刺激とは、排卵している人に強力な排卵誘発剤を使って卵をたくさん成熟させる方法です。原因不明の不妊治療に効果があると言われ、また体外受精のときに卵子をたくさん摂取したい場合にも使われます。

過排卵刺激は、もっとも妊娠率の上がる治療法ですが、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)や多胎妊娠などの副作用が高いことからリスクを伴う治療法といえます。


下垂体とは、脳の中央にある指先くらいの大きさの組織。視床下部と同じようにいろいろなホルモンを分泌する。卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)分泌のための大切な働きをするところです。

月経周期が始まると、脳の司令塔「視床下部」から下垂体に働きかけて卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)の分泌が起こります。そしてFSHとLHが今度は卵巣に働きかけて、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が始まるのです。


カウフマン療法とは、生理不順や無月経の人が、規則的な月経周期を人為的に作り出して、ホルモン欠落症状が起こらないようにする治療法です。通常の低温期に当たる時期に、卵胞ホルモン(エストロゲン)を投与して、高温期に当たる時期に、卵胞ホルモンと黄体ホルモン(プロゲステロン)を投与します。

通常の無月経周期の治療法として、ゲスターゲン療法があります。この治療は月経周期の21~23日目に、ゲスターゲン剤(プロベラ、ヒスロン、デュファストン、ルトラール、ノアルテン、プリモルトN、ゲスタノン)を5~7日に連続で服用して消退出血を起こさせる方法です。

しかし重度の無排卵症になると、「ゲスターゲン療法」でも生理が起こらない場合があります。このような無排卵症を「第2度無月経」と呼び、治療法としてカウフマン療法が選択されることになります。

カウフマン療法はゲスターゲン療法に加えて卵胞期にも卵胞ホルモンを服用します。人工的に正常の人のホルモン分泌量と同じ周期にさせ、リバウンド効果で正常な排卵が起こる事も期待できます。カウフマンという学者が考え出した治療法です。

「A」の周期では、エストロゲン剤(プレマリン0.625mg、あるいはデボシン0.02mg)を20~24日間服用して、後半の10~14日間はゲスターゲン剤を5~10mgを併用します。そして消退出血が起これば、その5日目から同じようにエストロゲン剤、ゲスターゲン剤を服用をしていきます。

「B」の周期では、エストロゲン剤(プレマリン0.625mg、あるいはデボシン0.02mg)を10~12日間服用して、引き続きエストロゲンとゲスターゲンの「合剤」(新EP、ノアルテンD、ドオルトン、プラノバール、ルテジオンを1~2錠)を服用します。そして消退出血が起これば、その5日目から同じようにエストロゲン剤、引き続きエストロゲンとゲスターゲンの合剤を服用をしていきます。


顕微授精(ICSI:イクシー)とは、「卵細胞質内精子注入法」といい、顕微鏡下で精子と卵子を受精される方法です。卵の細胞の中に直接精子を注入します。

顕微授精(ICSI)では、1個の精子を直接卵細胞質内に注入しますので、精子の運動率や形態に関係なく受精が成立します。今まで体外受精でも妊娠が難しかったカップルへの画期的な方法として、現在では一般の体外受精(IVF-ET)とほぼ同数で実施されています。

顕微授精(ICSI)は不妊治療の最終段階のステップに位置していて、特に精子に問題がある人(乏精子症、精子無力症)の治療法といえます。

顕微授精には、卵を取り囲む透明帯に穴を開ける「PZD法」や、透明帯と卵細胞質膜に間に精子を注入する「SUZI法」というものもありますが、いずれも受精率が低く普及していません。現在では顕微授精といえば、ほとんどが「ICSI(イクシー)」のことを指しています。


頚管粘液とは、子宮体部と膣をつなげる「子宮頚管」を覆っている粘液のことです。女性のカラダは排卵日付近になると、男性の精子を受け入れるために頚管粘液の分泌量が増えます。
頚管粘液は女性ホルモンのエストロゲンによって増加されます。本来「おりもの」とは区別されますが、赤ちゃんを望んでいる人たちの間では分かりやすく「おりもの」と呼んでいることも多いようです。

頚管粘液は、精子の移動を助ける役目があり、頚管粘液が少ないと妊娠しにくくなります。また精子と頚管粘液には相性があり、頚管粘液が精子の行動を止めてしまうケースもあります。(抗精子抗体)

クロミフェン(クロミッドなど)の排卵誘発剤の副作用で、頚管粘液が少なくなることがあります。インターネットでは「頚管粘液」と書かれることが多いですが正確には「頸管粘液」です。


一度も妊娠経験の無い場合を「原発性不妊」といい、一度妊娠したことがある、または、すでに子供がいてその後なかなか妊娠しない場合を「続発性不妊」といいます。

現在、お子さんのいない方でも、流産や子宮外妊娠の経験があれば「続発性不妊」となります。


抗精子抗体とは、女性が頸管粘液中に産生する精子に対する抗体あるいは男性が自己精子に対して産生した抗体です。この抗精子抗体による免疫学的要因が、不妊に関係している場合があります。この検査は、他の不妊原因が除外された場合に分析されることが多く、原因不明不妊症カップルのうち40%近くで抗精子抗体が発見されています。免疫学的要因は次のような場合に不妊の原因になる可能性があります。

精液分析結果は正常であるが、性交後検査(ヒュ―ナーテスト)で精子がみつからないあるいは運動性がない場合
性交後検査で精子が前進運動しない場合。
精管切除後に精管再建術を実施したが、不妊が持続している場合。
精液分析で精子凝集が見られる場合。
原因不明の不妊が長期間持続している場合。


甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(thyrotropin-releasing hormone, TRH)は、視床下部から放出されるペプチドホルモンで、下垂体前葉からの甲状腺刺激ホルモンやプロラクチンの分泌を調節している。
TRHは脳のほか、消化管やランゲルハンス島からも検出される。合成TRHは視床下部や甲状腺の機能を検査する目的で使用されることがある。


経腹超音波検査は妊娠中期以降から実施される超音波検査です。超音波発信器を腹部にあって子宮内部を観察します。この時期では胎児の様子がはっきりとわかるようになります。


内診台で、子宮頚管の粘液を、針のついていない注射器で吸い取って調べます。

頸管粘液とは、普段は膣内の細菌が子宮内に入らないように働いていますが、
排卵時になると、性状を変え量を増やし、精子が子宮内に入るのを助けます。

分泌量が十分でないと、頸管粘液不全や子宮頸管炎の可能性があります。
排卵誘発剤のクロミッドを、長期服用していると、頸管粘液が減ることがあります。

粘液の量や、どのくらい伸びるか、乾燥して「シダの葉」状の結晶ができるかを見ます。

頸管粘液検査は、排卵日を予測するため、タイミング指導には欠かせません。
一度行なえば終わりというものではなく、タイミング指導をしている限り、
排卵期に行なわれる検査です。


生まれつき嗅覚(におい)の障害と精線機能低下症を認める。口蓋裂、色覚異常、難聴、肥満、糖尿病、女性化乳房、手指の異常などを伴うこともある。


卵管と卵巣を付属器といい、そこの炎症を付属器炎、腹膜の炎症を腹膜炎といいます。さらに骨盤内にある子宮、卵管、卵巣、腹膜の炎症をまとめて骨盤内感染症(PID)といいます。

感染経路は?
いずれも細菌やウイルスなのどの病原菌が、腟から子宮へ、さらに卵管を通り腹腔内へ上がって広がっていきます。

 
原因となる菌は?
以前は結核菌が多かったのですが、最近は大腸菌、クラミジアが増加しております。また一時減っていた淋菌も最近増える傾向にあります。


症状は?
発熱、下腹部の強い痛みが主な症状です。痛みの場所や程度はさまざまです。短期間のうちに痛みが右上腹部まで広がる場合は淋病やクラミジア感染症の可能性があります。

治療は?
抗生物質による治療です。症状の程度により内服薬、通院による点滴、入院した上での点滴治療など異なります。また炎症が慢性化したり、膿瘍を形成したりしている場合は手術することもあります。


クラミジア感染症とは、日本で最も多い性感染症(STD)です、クラミジア感染症はその症状がほとんどなく、検査するまで気づかないことも多いようです。卵管に感染すると卵管が細くなったり炎症、癒着を起こることがあり、不妊症や流産になる確率が増えてしまいます。

クラミジア感染症のリスク要因としては、若年の性交、複数の性的パートナー、避妊手段の有無などがあげられます。分娩時にクラミジアに感染していると、新生児に感染することがあります。クラミジア感染症とは、日本で最も多い性感染症(STD)です、クラミジア感染症はその症状がほとんどなく、検査するまで気づかないことも多いようです。卵管に感染すると卵管が細くなったり炎症、癒着を起こることがあり、不妊症や流産になる確率が増えてしまいます。

クラミジア感染症のリスク要因としては、若年の性交、複数の性的パートナー、避妊手段の有無などがあげられます。分娩時にクラミジアに感染していると、新生児に感染することがあります。


男性の性染色体にX染色体が一つ以上多いことで生じる一連の症候群。

過剰なX染色体が多いほど障害の傾向も強い。X染色体の数の異常があれば症状が高確率で出る訳では無く、この組み合わせの染色体を持ちながら症状が全くでないケースの方が多い。成人以降、突如第二次性徴的変化が始まる事もある。
アンドロゲン不応症と良く間違われるが、アンドロゲン不応症は染色体異常では無く外見的特長は女性的であり別の症状である。


逆行性射精とは、精液が外に射精できないで、膀胱に向かって逆流してしまうことです。前立腺の治療を受けた人が逆行性射精になることが多いようです。

逆行性射精は射精時に内尿道口が閉鎖不全を起こして、後部尿道に排出された精液が膀胱に逆流してしまう疾患です。1部の精子が膀胱に逆流する不完全逆行性射精と、全ての精液が逆流する完全逆行性射精とがあります。

逆行性射精の原因は、経尿道的前立腺切除術後、骨盤腔内手術、糖尿病性神経障害、脊髄損傷などがありますが、原因不明の場合も多いようです。

逆行性射精の治療は、夜尿症の治療薬のイミプラミン(トフラニール)を使用するか、膀胱内の精子を回収して人工授精か体外受精、顕微授精を行ないます。


抗精子抗体とは、女性の体が精子にアレルギー反応を起こしてしまうことです。この抗体は精子の運動能力を落とし停止させてしまいます。抗精子抗体は受精の過程までが問題なので、人工的に受精させる体外受精(IVF)は治療効果があります。

抗精子抗体は、精子にアレルギー反応を起こして「自己抗体」を作り出してしまうものです。精子と抗体が結びつくと、精子の受精能力を低下させたり運動能力を阻害します。抗精子抗体は、主に「子宮頸管粘液」に発生しますが、子宮腔、卵管内、卵胞液内にも出現します。また特殊な例ですが抗精子抗体が始めから男性の体内に発生することもあります。


性腺刺激ホルモンとは、卵巣や精巣に働きかける糖たんぱく質ホルモンです。卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の2種類があり、下垂体前葉から分泌されます。

女性が排卵するまでの順序は、視床下部(間脳)から下垂体に働きかけ、そして下垂体が性腺刺激ホルモンを分泌することで、今度は卵巣に働きかけます。そして刺激を受けた卵巣が、エストロゲンやプロゲステロンの分泌を始めるのです。

性腺刺激ホルモンの働きを調べる検査にLH-RH負荷試験というテストがあります。LH-RH(黄体化ホルモン放出ホルモン)というホルモンを注射して、15分後と30分後、あるいは30分と60分の間隔で採血してゴナドトロピンの反応値を調べます。


偽閉経療法とは、下垂体ホルモン(FSH、LH)を抑制して人為的に閉経した状態を作る治療法です。子宮内膜症、子宮筋腫の治療、あるいは体外受精の際に自然に排卵しないようにする方法です。
脳下垂体に直接作用させる「GnRHアゴニスト」という薬を使った治療法が「偽閉経療法」となります。具体的にはスプレー剤の「スプレキュア」「ナサニール」などを数日に渡り連続で使用することでFSH、LHの分泌を抑えることが出来ます。

当初ダナゾールという薬剤を用いた治療を「偽閉経療法」と呼んでいましたが、性腺刺激ホルモンの分泌抑制作用や抗エストロゲン作用が少なく、現在では主流ではなくなりました。


クラミジアの1種であるクラミジア・トラコマチス(CT)が尿路や性器に感染することで起こる。なお、性器クラミジア感染症を引き起こすのはCTのうちのD~K型であり、A~C型とL型は別の疾患を引き起こす。

感染後数週間で発症するが、無症状の場合もある。男性の場合は、尿道から透明な膿が出る。痛みを伴う場合もある。女性の場合はおりものが増える事があるが、自覚症状はとぼしい。
治療せずに放置しておくと、クラミジアが体内深部に進行し、男性の場合は尿道経由で前立腺炎・副睾丸炎(精巣上体炎)・肝炎・腎炎になる事がある。女性の場合は子宮頸管炎・子宮内膜炎・卵管炎になり、進行すると骨盤腹膜炎になったり肝周囲炎(Fitz-Hugh-Curtis症候群)や卵巣炎を引き起こし、不妊の原因となる事もある。また産道感染により、新生児が結膜炎・肺炎を発症することがある。また絨毛膜羊膜炎をおこし流産、早産の原因ともなる。
自覚症状にとぼしいため、感染に気づかず保菌している場合が多々ある。
喉に感染すると喉が痛くなり痰が増えたりするが、無症状の場合もある。
クラミジアに感染していると、他の性行為感染症やHIVの感染率が飛躍的に高くなる。


機能性不妊とは、不妊検査では異常が見当たらないにも関わらずに、その後も赤ちゃんが授かれないことです。不妊原因が見当たらないので効果的な治療法が行われず、また人工授精や体外受精へのステップアップが見送られることも多く、長い時間赤ちゃんを授かれずに苦しむことがあります。

機能性不妊は、原因不明不妊とも言われ不妊症患者の約1~2割が機能性不妊であると言われています。ただ機能性不妊は不妊原因が見落とされているだけで、多くの場合は腹腔鏡検査などの精密検査をすると不妊原因があるようです。

「機能性不妊」と「原因不明不妊」を区別することもあります。この場合では、基本的な検査で不妊原因が認められなかったものを「機能性不妊」と呼び、さらに精密検査でも異常が見つけられなかったものを「原因不明不妊」と呼びます。


薬液の注入や体液の排出、気管切開の際の空気の送排などの為に体内に挿入するパイプ状の医療器具。


hMG-hCG療法(ゴナドトロピン療法)とは、卵胞期(排卵前)にhMG注射することで卵胞を育てて、卵胞が大きくなったらhCG注射して卵を排卵させる治療法です。排卵障害、第2度無月経を対象とした強力な排卵誘発法。

無月経の治療(排卵誘発)をするには、経口のクロミフェン療法(クロミッド)がありますが、クロミフェンがうまく効かない人や、あるいは反応はあるものの周期を繰り返しても妊娠に至らないケースで、「hMG-hCG療法(ゴナドトロピン療法)」が選択肢となります。

hMG-hCGの副作用には、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)と多胎妊娠が多いことがあげられます。OHSSの発症頻度は10%~20%程度、多胎妊娠の確率は20%程度といわれています。


血管の中で血液が固まり、血管壁に付着したものが血栓で、それにより、血管が狭くなったり完全にふさがれ血液の流れが滞り、組織や臓器に障害を引き起こします。これが血栓症です。
 血管が傷ついたり破れたとき、血液中の血小板がその傷口に集まり、止血します。そこへフィブリン(血液中の線維素)が凝集して血栓となり、完全に止血し、血管壁細胞の増殖が起こり血管が修復されます。通常であればその後血栓(繊維素)を溶かす成分が働き、血流が元通りになります。この働きを線溶作用といいます。
この線溶作用が正常に働かず血栓が血液の流れを妨げたり、完全に血液の流れを遮断してしまうのが血栓症です。
 日本人の40歳台の5人に1人、50歳台で3人に1人、60歳台で2人に1人、70歳台ではほぼ全員血栓症であるといわれています
 エコノミークラス症候群も血栓症の1つです。乾燥した機内で長時間座り詰めの結果、血流が徐々に悪くなり下肢静脈に血栓ができ、この血栓が肺まで達すると肺動脈の血管が詰まり息苦しさや胸の痛みとなり最悪の場合呼吸困難により死亡することがある病気です。
 出来た血栓がはがれ、血流にのって移動し、他の部位の血管をふさいだ状態を塞栓(そくせん)症といいます。塞栓症の原因は他にもありますが、原因の大部分が血栓といわれています。


クロミフェンとは、経口製(飲み薬)の「排卵誘発剤」の総合的な名称(一般名)をいいます。視床下部の脳下垂体に働きかけ卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促します。

クロミフェンで最も処方されている薬は「クロミッド」で、他にも、セロフェン、オリフェン、フェミロンなどの名前の薬がありますが、これらはどれも同様の効果を持ち、商品名によって薬の効き目に違いがあるわけではありません。

クロミフェンの効果は、排卵誘発率が70~80%程度となり、そのうち妊娠率は10~30%と考えられています。クロミフェンの副作用は、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の発症率は0.4~5%程度、双子などの多胎妊娠の確率は2~5%程度となっています。

またクロミフェンには、数周期以上に渡り連用すると、頸管粘液の減少、子宮内膜が薄くなると言った抗エストロゲン作用の副作用が起きることがあります。


エストロゲンとエストロゲロン受容体は鍵と鍵穴の関係にあります。そこで、抗エストロゲン剤はエストロゲンよりも先に受容体と合体し、エストロゲンが受容体と合体できないようにします。エストロゲンと合体することで細胞分裂の指令を受け取っていた乳がん細胞は、増殖できなくなります。この酔おうな方法でエストロゲンの働きを抑えるのが抗エストロゲン剤です。閉経前と後では、エストロゲンのつくられ方が違います。しかし、抗エストロゲン剤は、合体を阻止するという、いわば瀬戸際に作用し、それ以前のエストロゲンが作られる過程には作用しません。そのため、閉経前、閉経後、どちらのひとにも効果がありますが、どちらかといえば閉経後の人の方に高い確率が期待できます。


妊娠の成立は、女性の卵巣から卵が「排卵」されないことには始まりません。PCOSでは卵巣内に卵はたくさん存在するものの、毎周期の排卵が認められないことが問題となっています。(排卵しているかは基礎体温の高低が存在するかで確認できる)

そこで内服の「排卵誘発剤」と呼ばれる薬を服用して、人為的に「排卵の手助けをしていこう」という治療法がクロミフェン療法です。

クロミフェンとは経口製の排卵誘発剤の総合的な名前を指していて、1番広く処方されているのは「クロミッド」という商品名の薬です。不妊治療をしている人は、「クロミフェン」よりも「クロミッド」という言葉のほうがしっくりとくるかもしれません。

クロミフェンにはクロミッドの他にも、セロフェン、オリフェン、フェミロンなどの名前の薬がありますが、これらはどれも同様の効果を持ち、商品名によって薬の効き目に違いがあるわけではありません。


経膣超音波検査は、子宮や卵巣の異常がないかどうかを調べるために行われます。

また、排卵時期の測定や確認、子宮内膜の状態をみるためにも行われます。

検査の方法は、膣内に親指ほどのプローブを挿入し、超音波によって子宮や卵巣の様子をモニターにうつして診察します。

この検査からわかることは、子宮の形態異常、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋腫、子宮内膜形成不全などの子宮のトラブルや、卵巣嚢腫やチョコレート嚢胞などの卵巣のトラブルを診断できます。

また、排卵誘発剤を用いていなければ、卵胞の成長をチェックすることで排卵時期を推定することもできます。


甲状腺機能低下症とは甲状腺ホルモンが不足しておこる病気です.ほとんどの甲状腺機能低下症は,甲状腺を攻撃・破壊する異常物質(抗甲状腺抗体)ができたためにおこります.このような原因によりおこる甲状腺機能低下症を慢性甲状腺炎(別名「橋本氏病」)と呼んでいます.橋本氏病は女性に多く,女性は男性の約10倍と言われています.遺伝する傾向もあります.

 甲状腺機能低下症の症状は徐々にくるので,医師も患者さんも病気と気づかず,歳のせいと思い込んで,治療により簡単に元気になれる機会を見逃しているのが現状です.
  全身症状としては,元気がない,疲れやすい,脱力感,寒がり,体重増加,食欲低下,便秘などがあります.
  精神症状としては記憶力・集中力の低下,動作緩慢があり,痴呆ではないけれども痴呆と間違われることも少なくありません.
  皮膚は 発汗が低下し,乾燥.顔つきは,はれぼったく,口唇や舌は大きくなります.髪は白髪が増え,抜けやすくなります.眉は外側1/3が薄くなります.下肢のむくみ(押してもへこみが残らないことが多い)もおこりやすくなります.甲状腺(首の前にある)はあまり大きくなりません.
そのほか,声が低い,しわがれ声,月経過多,筋力低下,こむら返りなどの症状がおこりやすくなります.

 また,検診などの血液検査の異常で偶然この病気が見つかることもあります.総コレステロールの上昇,中性脂肪の上昇,アルカリホスファターゼの上昇,CPKの上昇,胸部 レントゲンでの心拡大(俗にいう心肥大),脈拍が遅い,虚血心と間違われる心電図異常などが,診断のきっかけになることがあります.


高プロラクチン血症とは、おっぱいを出すホルモン「プロラクチン」の数値が慢性的に高くなる疾患です。プロラクチンとは脳下垂体から分泌される「乳腺刺激ホルモン」のことで、プロラクチンが多量に分泌されると、月経不順や排卵障害を引き起こす原因となります。

高プロラクチン血症の自覚症状は、月経不順があげられます。プロラクチンが高くなることで内分泌の不調和がおこり、下垂体から分泌されるGnRH(性腺刺激ホルモン)が抑制されます。その結果、黄体機能不全、ひいては月経異常と無排卵を引き起こします。

また妊娠していないのに、乳首から乳汁が出ることもあります。病院の検診で、医師が高プロラクチン血症を伴う人の乳首をつねると、乳汁が出ることがあります。

高プロラクチン血症の原因は不明なことが多いのですが、プロラクチン放出に関与している「ドーパミン」が何かしらの抵抗を受けて正常に作用していないことが考えられます。
また向神経性薬剤である、胃潰瘍の薬や抗ヒスタミン剤、精神安定剤などを服用していると、プロラクチンの分泌が促されることがあります。

プロラクチンは15ng/ml以下が正常値とされますが、100ng/ml以上の極めて高値を示す場合は脳下垂体に腫瘍が存在することがあります。この場合はCTスキャンやMRIなどで画像診断していくことになります。

高プロラクチン血症の治療は、普通ですと薬物療法がおこなわれます。プロモクリプチン(パーロデル)やテルグリド(テルロン)を服用することで、プロラクチンの分泌が抑制されます。
また昼間のうちにはプロラクチンの数値が正常なのに、夜になると上昇することがあります。これを潜在性高プロラクチンと呼び、隠れた不妊原因となっていることがあります。(TRHテストで診断)

出産後の授乳中に生理が止まるのは、プロラクチンが豊富に分泌されていることが原因の1つです。


甲状腺にできる腫瘍(腫瘤・腺腫)を総称して、甲状腺腫瘍といい、良性と悪性の2つのタイプに分類されます。良性の腫瘍が全体の90%以上を占めており、腺種、嚢胞、腺腫様甲状腺腫などがありますが、甲状腺の機能に異常はありません。一方、悪性腫瘍(甲状腺がん)には乳頭腺がん、濾胞腺がん、髄様がん、未分化がんの4タイプに分けられます。未分化がんに以外は進行が遅く、がんの中では比較的性質のおとなしいものです。
初期には自覚症状がないことがほとんどですが、前頚部にできる腫瘍なので、自分で触って気付くこともあります。声がかれたり、のどに違和感を覚えたりする人もいます。


身体を構成する単位には、いろいろな臓器のほかに、臓器をつないだり、支えたりしている結合組織という部分があり、この結合組織の中を血管や神経などがパイプのようにはしっています。「膠原」とは、この結合組織や血管壁の重要な成分である線維タンパク質のことです。膠原病とは、この膠原線維に病変が生じたものです。 

 膠原病には結合組織病、自己免疫疾患、リウマチ性疾患の三つの顔があります。

 膠原病では、結合組織の中でも、特に血管を中心として炎症が起こりますが、どの臓器も血管によって栄養を受けているため、血管の炎症が起こると、一度にいくつもの臓器に病変が起きてきます。また、過剰な免疫反応が起こり、自分の組織に攻撃を加えることも膠原病における臓器障害の原因になっています。このため、膠原病は、自己免疫疾患の範疇にも含まれます。そして、膠原病も関節が痛くなったり、腫れたりすることが多いために、リウマチ性疾患の仲間にも含まれます。


カンジダとは、真菌の一種で膣内に常に存在しています。カンジダ自体は悪い働きをするものではないのですが、妊娠、病気や疲労などでカラダの抵抗力が弱まると繁殖して炎症を起こします。

これをカンジダ膣炎といい、女性なら誰にでも起きるポピュラーの病気の1つです。カンジダの症状は、かゆみがあり白いチーズのようなおりものが特徴です。放っておくと外陰部まで炎症が起きることもあります。

カンジダ膣炎は性病ではないので、薬を服用するか膣座薬を入れれば簡単に治ります。妊娠中はカンジダ膣炎を引き起こしやすいことが知られています。


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