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不妊治療用語集

た行

着床障害とは、受精してから着床までの過程に不妊の原因があることです。通常、排卵後の子宮内膜は着床しやすいように増殖し、胚(受精卵)を受容する時期があります。(implantation window)

しかし内膜の増殖不全や接着因子などで、着床することが阻害されてしまうことがあり、これを着床障害と言います。また受精が成立しても免疫異常のために科学的流産を引き起こすこともあります。

着床障害は子宮内膜の厚さとも関係していて、排卵から黄体期にかけて子宮内膜の厚さが「6ミリ以下」では妊娠の継続が難しく、着床障害、あるいは黄体機能不全と診断されるでしょう。


着床とは、受精卵が子宮内膜に根を張ることです。精子と卵子が出会うことを受精といい、受精された卵を受精卵といいます。受精卵は、卵管膨大部から子宮内膜まで移動し、そして根を張って着床します。受精から着床までは約1週間かかり、初めて「妊娠した」と定義されます。
下のイラストは受精から着床までの道のりを示したものです。排出された卵子が精子と出会い受精します。そして受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、赤ちゃんが育つ場所「子宮」を目指すのです。

子宮内膜にたどり着いた受精卵が着床を開始しますが、着床が完了するまで3日程度かかるとされています。そして着床が完了されれば今度は赤ちゃんの栄養臓器「胎盤」が作られ始めます。


TRH負荷試験とは、不妊検査の1つで「潜在性高プロラクチン血症」を診断するテストです。TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン/500ug)を投与(静注)して、脳下垂体からのプロラクチン(PRL)を測定します。

潜在性高プロラクチン血症では、TRH負荷試験前には15ng/ml以下を示し、TRH投与後には最大反応値70ng/ml以上の過剰反応を示します。

*潜在性高プロラクチン血症とは、日中にはプロラクチン値が正常なのに、夜間になると上昇してしまう疾患です。排卵障害や黄体機能不全を起こす原因となります。


男性不妊とは、不妊原因が男性側にあることを指します。一般的に不妊症とされるカップルの、約半数近くは男性側に原因があると言われています。

男性の不妊検査の方法には「精液検査」「視触診」があります。まず女性が産婦人科で不妊検査を受けているときに「精液検査」を勧められることがあります。精液検査は不妊の6大検査の1つなので、不妊専門病院では当たり前に行なわれる検査です。

精液検査では、精液中に含まれる精子の量や運動率などを調べることで、自然妊娠が可能かを判断していきます。ただし男性の精子はストレスや食生活などで、かなり大きな影響を受けます。このことを踏まえて精液検査はある期間内に数回繰り返すことが大切です。(検査の数値については下記を参照)

この精液検査で数値が思わしくない場合は、男性が泌尿器科で精密検査を受けていくことになります。視触診の他、精巣の測定や超音波を使い検査をする場合もあります。

男性不妊の原因の大半は精子の製造過程に問題があり、このような障害を「造精機能障害」と呼んでいます。その他の男性不妊の原因には、精子が通る「精管」が閉じてしまったり、ペニスが勃起しない、射精できないということもあります。

男性不妊の治療には、男性の精子を改善していく方法と、手っ取り早く医学の力で妊娠を試みるという方法があります。男性の精子を改善する方法には、ホルモン剤の投与、ビタミン剤や漢方薬などの服用があります。

また外科的手術が行なわれる場合もあります。「精索静脈瘤(静脈が腫れて精巣温度が高くなる)」や「精路通過障害」などでは、手術療法で精液の状態が改善されるケースがあります。
「手っ取り早く医学の力で妊娠を試みる」という治療は、人工授精や顕微授精といわれる方法です。妊娠するためには「たった1つの元気のいい精子があればいい」という考えの治療法です。


多嚢胞性卵巣(たのうほうせいらんそう PCOS)とは不妊原因の1つで、通常は赤ちゃんの卵が入っている卵胞は月に1つずつ成熟しますが、その卵胞が卵巣内にいくつもできてしまうことです。卵胞はたくさんあってもその中身は嚢胞状(中に水を含んだ状態)に変化してしまい、1つ1つは成熟しにくくなっています。

また卵巣の表皮が厚く硬くなってしまうことも多嚢胞性卵巣の特徴です。そのためもし順調に卵胞が成熟しても卵巣の皮を破れずに排卵が起こらないということも起きます。
症候群をつけた「多嚢胞性卵巣症候群」とはそのために起こる、無月経や不正出血、男性ホルモン過剰(にきび、多毛)、肥満などの症状がおこることです。
多嚢胞性卵巣の9割の人に排卵障害があるといい、また排卵障害の人の20~40%が多嚢胞性卵巣症候群であると言われています。

多嚢胞性卵巣の人の超音波写真では参考図↓のように、黒い穴(卵胞)がネックレスのように並んでいることから「ネックレスサイン」とも呼ばれています。


ダナゾールとは、女性ホルモンの卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を抑える薬です。主に子宮内膜症の治療に使われます。服用中は排卵がないので妊娠することはありません。

子宮内膜症は毎月の月経がその症状を悪化させてしまうため、ダナゾールを使い人為的に閉経した状態を作ります。これを偽閉経療法と呼んでいましたが、現在ではダナゾールよりも脳下垂体に直接作用させる「GnRHアゴニスト」というスプレー剤(スプレキュア、ナサニールなど)を使った治療法が主流になっています。


ダグラス窩とは、子宮と直腸のあいだのくぼみのことを指します。子宮内膜症が発生しやすい場所で、ダグラス窩にできた膿瘍をダグラス窩膿瘍と呼んでいます。イラストでは少し分かりにくいですが、中心にある赤オレンジの洋ナシのような形をしたものが「子宮」になります。ダグラス窩はこの子宮の裏側、背中側の黄色い部分に位置しているところです。


体外授精とは、精子と卵子を採取し、体の外で授精させ、受精卵を子宮内に戻す方法です。

体外授精は、下記のような場合に行われます。

・精子に問題があり、自然の授精が困難な場合(乏精子症や精子無力症等)
・卵管に問題があり、自然の授精が困難な場合
・人工授精を繰り返し行っても妊娠しない場合


体外受精は、このような流れで行われます。

1)精子、卵子の採取
良質な精子、卵子を採取します。卵子の採取には、排卵誘発剤も併用し、卵巣から直接採取します。

2)授精
シャーレの中で、精子と卵子を授精させます。

3)培養
受精卵を培養し、細胞分裂を始める事を確認します。

4)胚移植
受精卵を、1~3個程度子宮に戻し、着床させます。


体外授精の成功率は20%程度と言われています。
ただし、今後医学が発達して成功率が上がるかもしれません。


体外受精(IVF: In Vitro Fertilization)
胚移植(ET: Embryo Transfer)


生殖医療における体外受精(たいがいじゅせい、In Vitro Fertilization:IVF)とは不妊治療の一つで、通常は体内で行われる受精を体の外で行う方法。
受精し分裂した卵(胚)を子宮内に移植することを含めて体外受精・胚移植(IVF-ET)という。
通常、卵管閉塞などの器質的原因や、タイミング法・人工授精をしたが、妊娠に至らなかった場合に用いられる。通常は精子を自然受精させるが、乏精子症など精子側の受精障害がある場合には顕微授精(多くの場合卵細胞質内精子注入法:ICSI)を行う。卵子を包む透明帯に問題が有り孵化しにくいときは、アシステッドハッチングと呼ばれる技術で着床の手助けをする事もある。自然での人間の周期あたり妊娠率は平均15%前後だが、IVF-ETの場合25%程となる。


超音波検査とは、超音波を用いて体内を診察する検査法です。経膣プローブという器具を膣内に挿入して子宮や卵巣の状態を検査します。医師によるタイミング法では超音波検査によって卵胞の大きさ、子宮内膜の厚さで、排卵する日を予測することになります。
経膣超音波診断は不妊症の6大基本検査になり、卵胞の成長を確認したり、子宮腔の異常(子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣嚢腫など)が診断できます。

また経膣超音波検査では、子宮内膜の状態も知ることが出来ます。子宮内膜は排卵直前には10ミリ前後の厚さになり、木の葉のような3層構造が見られます。

なお、おなかの上から超音波を当てる検査を「経腹超音波診断法」といいます。しかし経腹超音波よりも経膣超音波のほうがはるかに鮮明なので、不妊症の検査では経膣超音波が使われているのです。

妊娠初期にも、胎児の詳細な計測、あるいはとても細かい部分を見るため経膣超音波が使われています。そして順調に進んだ妊娠4ヶ月ころになると、おなかからプローブを当てる経腹超音波診断に変更されることが多いようです。


精巣(睾丸(こうがん))は女の子でいうと、卵巣に相当する器官です。この精巣は赤ちゃんがまだ母親のおなかにいる時、腎臓に近いところから次第に下降し、鼠径管(そけいかん)という下腹部のきまった道を通って陰嚢(いんのう)のなかに下降します。この精巣の下降が途中で止まったものが、停留精巣(停留睾丸)です。新生児の3~4%(未熟児で生まれた子では30%)にみられ、めずらしい病気ではありません。


テストステロンとは、男性ホルモン(アンドロゲン)の一種で、元気な精子を作るのに重要な働きをします。テストステロンは睾丸(精巣)で分泌され、下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンと視床下部から分泌される黄体形成ホルモンにより調節されます。

またテストステロンは女性であっても、誰しが一定量は分泌されています。女性がPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)だと、男性ホルモンが過剰分泌されてしまい「高アンドロゲン血症」となり排卵障害の原因となることがあります。


多胎妊娠とは、2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠することです。不妊治療で使われる「排卵誘発剤」には、多胎妊娠の確率を上げるという副作用があります。

経口のクロミフェン(クロミッドなど)を使用したときの多胎妊娠率は2~5%程度、HMG-HCGという強力な注射を使う方法では10~20%程度といわれています。
また体外受精で子宮内に移植する胚の数が多いほど着床率はあがりますが、多胎妊娠の可能性も増えることからET(移植)の数には制限があります。

多胎妊娠は妊娠中のトラブル(早産、未熟児、妊娠中毒症)も起きやすくなります。単胎妊娠(1人)、双胎(双子)、品胎(3つ子)という呼び方でも使われます。


タイミング指導とは、不妊治療の第1歩で、排卵日を正確に予測してセックスをするタイミングの指導を医師から受ける治療です。妊娠するためには最も妊娠の確率が高い日(排卵日)にセックスすることです。

タイミング指導では、超音波診断による卵胞測定、基礎体温、頸管粘液(おりもの)、LH値の測定(排卵検査薬)により、排卵日を正確に予測してタイミング(セックスをする日)を指導されます。

超音波診断による卵胞測定
卵胞は排卵の数日前から、1日2ミリ程度ずつ大きくなります。そして卵胞の直径が2センチを過ぎた頃に排卵が起きます。(人により誤差あり)

超音波診断による子宮内膜測定
排卵期になると子宮内膜が肥厚した状態になります。この内膜の厚さを調べることで、タイミングを予測します。排卵後も内膜は肥厚を続け「分泌期内膜」という状態になります。

基礎体温
高温期と低温期の境目、最終低温日の付近に排卵日があります。排卵日は次回生理予定日から14日を引いた日に当たります。

頸管粘液(おりもの)
頸管粘液(おりもの)は排卵数日前から少しずつ増え出していきます。そして排卵直前になると「おりもの」の量はピークに達し、粘度が少ないよく伸びる(糸を引く)卵白のような感じに変わります。そして排卵が終わり体温が上がり始めると「おりもの」の量は一気に減少します。

LH値の測定
尿中に現れるLH(黄体化ホルモン)をチェックすることで、自宅でも排卵日が予測できます。排卵前の1~2日はLHが多量に分泌されるので、「排卵検査薬」で陽性反応がでた当日か翌日にタイミングを取ることで妊娠の期待が高まります。


体外受精(IVF)とは、女性の卵子と男性の精子を体外の培養器内で受精させる方法です。両側卵管閉塞や重度男性不妊などの一般治療で妊娠が難しい場合に体外受精が勧められます。

体外受精では卵子の成長過程から、受精卵を子宮内に戻すまですべて計画して行なわれます。月経周期の初めから、排卵誘発剤を使ってできた成熟した卵子を体から取り出し(採卵)、その上に精子をふりかけます(媒精)。そして精子が自ら泳いで卵子の中に入り込むのを待ち、受精させます。

受精卵は28時間後には2つの細胞に分割して「胚」と呼ばれるようになります。胚はその後にも細胞分裂を繰り返していき、4細胞から胚盤胞と呼ばれる段階に入ったところで子宮内もどす(ET)方法が一般的です。

体外受精の成功率は、産婦人科学会の報告では25%前後となっています。ただ体外受精は施設によって技術に大きな違いがあり、その確率には開きがあるようです。
体外受精の費用は30~70万ほどと高額なものとなっています。体外受精の費用にも施設ごとの開きが多く、また体外受精は一般不妊治療とは区別されるので保険が利きません。


ドーパミンアゴニストはドーパミン受容体を刺激して安定した抗パーキンソン作用を示します。
パーキンソン病の初期にはドーパミンアゴニスト単独でも効果が期待できますが、病気が進行してくるとドーパミンアゴニストだけでは症状を抑えることは困難になり、L-DOPAの併用が必要になってきます。
しかしドーパミンアゴニストを併用することにより、L-DOPAの量を減らし、症状を安定させることができます。
最近では、ドーパミンアゴニストで治療を開始し、L-DOPAの使用をできるだけ遅らせる方向にあるようです。


トリコモナス膣炎とは、寄生虫の一種である膣トリコモナス原虫が膣内部に侵入し、炎症を引き起こす感染症です。 トリコモナス膣炎に感染すると、膣の自浄作用が低下して、他の感染症に罹りやすくなります。
膣トリコモナス原虫が、膣内部の感染症の原因になるという事で、エイズや子宮頚がん、卵管炎などとの関連性が注目されています。
トリコモナス膣炎の感染経路としては、性行為によるルートが殆どですが、原虫による性病なので、下着やタオル、浴槽など、性行為を行わなくても、それらに触れることによって感染することもあります。また、ごくまれに性行為の無い幼児に膣トリコモナス症 ( トリコモナス膣炎 ) が認められる事があり、その場合は母親が発症しているケースを想定することができます。
トリコモナス膣炎は、産婦人科医療の中でも多い疾患の一つです。検査方法は、おりものや尿、分泌液を培養し、顕微鏡で検査して原虫の存在を確認します。
トリコモナス膣炎 はクラミジア感染症の逆で、男性が膣トリコモナス原虫に冒されても、ほとんど自覚症状がありません。このため、気づか ないままに女性の方が感染してしまうケースが多々あります。したがって、女性に感染が確認された場合には、必ず男性パートナーも検査を受けることが必要です。


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